こんにちは。

昨日、何があったって訳でもないけれど、拾ったなって確信はあった。けれど、まぁいいかと思っていた。

寝る前に、自分で隠して選んだルースケースには、トルマリンが入っていて、「あぁ、そういうことなんだな」つまりは、かなり強い霊を拾ったんだと確信した。けれど、アプローチが全然こない。どうしたんだろうと寝た。

寝てから、真夜中に、自分が夢を見ててこれから面白くなる前に、頭の上で響く声がする。

「しょうがない しょうがないと思う しょうがない しょうがないと思う」

しかも、これ、トーン高め。わたしの地声よりちょっと高い。慌てて起きてみると、主人がいびきをかいている。彼は疲れると、いびきが激しくなるのだが、正直、これは聞いたら、ある年配以上の甲高い人の声で、

「しょうがない しょうがないと思う しょうがない しょうがないと思う。」

ずっとこれが寝室に響いている。自分の中で、これはリアルに聞こえる声だけに、寝室に響き渡る声のように聞こえる。なんで、誰も疑問に思って起きないんだろう。というか、この人の寝言でもない。本当に、あるおばあさんが、

「しょうがない しょうがないなと思う しょうがない しょうがないと思う」

延々、愚痴のようにお経のように唱え返している。
自分でどうしようかなと考えた。珍しいから、携帯で録音するか。というか、録音している場合じゃないよなぁ。流石に、寝室中に女性の声が響き渡っているんだもん。

主人を動かして、呼吸の方法を変えてもらうことも考えた。しかし、ちょっと好奇心のほうが勝った。なんで、女性の声で、何度聞いてもこう聞こえるいびきがかけるんだろう。逆に、これは、才能だよな。

時々、彼はいびきで、凄まじい怖い心霊現象のようなことをしてのける。故に、一度手術を受けてもらったのだが、こんな高音域初めてだ。

その後、諦めて寝たら、夢の中でおばあさんが、「しょうがない しょうがないと思う」と、お経のように叫んでいる。おばあちゃん、世の中、そんなにしょう がないと呟く「勉強料」ってのはあるもんだけれど、余程、己の所業が、納得いかなかったんだね。それは、私も体験したなぁと思って、夢の中でも付き合った。

気がつくと、下半身に一気に、蕁麻疹が出てきた。かゆい。かゆい。




彼のいびきシリーズには、「恨んでやる 恨みはらさずにおくものか 恨んでやる 恨み晴らさずにおくものか」ってシリーズが四六時中あったときには、流石 に、主人に、呼吸器の手術を勧めた。霊障と言う前に、そのいびき、問題だろう。だけれど、彼は元々、本当にいびきに、こっちが逆におきてしまうような、恐 ろしいシリーズが多い。故に、次男は何度も小突く。

「パパ、うるさいだの。」

怪談実話 無惨百物語 ゆるさない (MF文庫ダ・ヴィンチ)
黒木 あるじ
KADOKAWA / メディアファクトリー
2014-04-09

怪談実話 無惨百物語 はなさない (MF文庫ダ・ヴィンチ)
黒木 あるじ
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